3年目の卒業遍路
今年も卒業遍路の時期がやってきました。
卒業遍路は、小豆島の中学・高校を卒業する学生を対象とした歩き遍路行事です。
年末から始動して、前回を思い出しながら、新たな試みやコース選定をてくてくのスタッフと共に考えていきます。
初回25人、2年目35人と参加者が増えてきているので、3年目は募集人数と同じく50人集めたい。
そのために、卒業遍路を”その年の卒業生”限定の行事ではなく、過去に参加してくれた卒業生、これから卒業する在校生まで、周知して縦のつながりを作っていかないと!
そんなわけで、これまで参加してくれた高校生を中心に、今年のチラシと、その時都合がよかったらスタッフとして参加しないか、あるいは、卒業生知ってたら誘って欲しい、と手紙を送ることにしました。
加えて今年は、介護施設と障害者施設にも声をかけて、遍路をやっていた、或いは遍路に興味がある、だけど今は歩けない、という方の代参を卒業生が行う、という要素を加えました。
代参というのは、遍路の醍醐味の一つで、文字通り「代わりに参る」ということです。
お遍路さんは、自分の代わりにお参りしてくれている有り難い存在、みんなの代表です。
だからそこに施すことは、自分のため。お接待で見返りを求めないのはこの考え方に基づきます。
細かい話をすると、お遍路さんが唱えるお経の次第の最後に、廻向文というお経を読みます。
その内容は、
「願わくは 此の功徳をもっと 普く一切に及ぼし 我らと 衆生と 皆共に 仏道を成ぜん
(訳)今唱えたこのお経の功徳が、自分だけでなく、広く世の中に伝わっていきますように」
というものです。
要するに、お遍路さんは、自分の願いも祈ってるし、自分以外の人たちのことも祈っている、というわけです。
そんな、みんなの代表のお遍路さんに、卒業生たちにも成ってもらい、想いを託しませんか。
その託すモノとして、写経・写仏・折り紙・塗り絵・お地蔵様の前掛け・道案内札などを募集しました。
どれくらいのモノが集まってくるか未知数ですが、説明に行くと私が行きたいわ、と職員の方に言ってもらえたり、感触は上々。
ホップ・ステップ・ジャンプの3年目。
そんな軽やかなジャンプはできず、ちょっとずつ、ちょっとずつですが、一過性の行事ではなく、島にある需要を汲み取って、自然と拡がる行事にしていきたいと思います。
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